春
四月がそのやさしきにわか雨を
三月の旱魃の根にまで滲みとおらせ、
樹液の管ひとつひとつをしっとりと
ひたし潤し花も綻びはじめるころ、
の一節で始まるのは
ジェフリー・チョーサーの『カンタベリー物語』(桝井迪夫 訳)。
「ちょうどそのころ、人々は巡礼に出かけん」
とカンタベリーへの長い旅が始まります。
難波江のよしあしゝとも旅なれば
おもひたつ日を 吉日とせん
弥次郎兵衛と喜多八が「伊勢参宮と思ひたち」
「東海道へとでかけ」たのは、如月半ばのこと。
松尾芭蕉が「春立てる霞の空に」「漂泊の思いやまず」、
白河の関を越えたいと奥の細道へと旅立ったのも、
旧暦の三月二十七日のことでした。
洋の東西を問わず、
春は旅への憧憬が人を駆り立てるものらしい。
百花が咲き競う春。
心がむずむずと浮き足立って、
花を追って旅立ちたい思いに駆られます。
春一番の西風に誘われて
キュプロス島まで運ばれたのはアフロディーテでした。
しなければならないことが目の前に高く積みあがって
今にも崩れ落ちてきそうだけれど!
きらきらとこぼれる陽射しに誘われて
多摩川台公園辺りまで運ばれてみるか。
明るい空にうっすらと浮んだ雲が
穏やかな午後です。
よい時をお過ごしください。
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