暮らしを磨く美しい言葉
『暮らしを磨く美しい言葉〜読むだけで美人になる70のヒント』
上梓いたしました。
ご覧いただけましたら嬉しゅうございます。
https://www.amazon.co.jp/dp/4391154811/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_aQC7Eb8J0EE9R
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『暮らしを磨く美しい言葉〜読むだけで美人になる70のヒント』
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ご覧いただけましたら嬉しゅうございます。
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暑となるらしき朝。
唐突ではございますが
唐土は群雄割拠の時代の
熱い詩を二篇ばかり。
判官贔屓に傾くのは
人の心の常のようで
ご存知『三国志演義』では
劉備は仁徳の人。
曹操は奸雄、悪役として
描かれています。
個人的には優柔不断で
感情に流されがちな劉備より、
知力も決断力も統率力もある
曹操に心惹かれます。
曹操は、武将として卓越した資質の
持ち主であったばかりではなく、
優れた詩人としても名を遺しています。
この才能は息子たちにも受け継がれ、
三曹と言えば
曹操曹丕曹植親子のこと。
本日の漢詩は
三国志に登場する曹ファミリーの
二篇でございます。
まずは曹操が赤壁の戦いで
詠じたとされる詩。
酒に対して当に歌うべし
人生幾何ぞ
譬えば朝露の如し
去る日は苦(はなは)だ多し
慨して当に以て慷(こう)すべし
幽思忘れ難し
何を以てか憂いを解かん
唯杜康(とこう)有るのみ
拙訳:
酒を前にしたらとことん歌うべきだ。
人生がいかほどのものか。
喩えれば朝露のように儚いものだ。
日々はただ過ぎていく。
思いが高ぶり、
嘆き声は大きくなっていく。
沈む思いを忘れ去ることはできない。
一体どうやってこの憂いを解くのだ。
ただ酒を呑むしかない。
威風堂々の歌いっぷり、
戦いの最中に余裕たっぷりですね。
残念ながらこの後、
孫権劉備の連合軍の火攻めに大敗、
遁走なさいましたが。
曹操の跡を継ぎ魏王となった曹丕は
すぐに粛清を始めます。
一番のライバルだった弟の曹植を
「七歩進む間に詩を一篇詠まねば
死刑に処す」と脅し、
曹植が即興で詠んだとされる歌。
七歩詩 曹植
豆を煮て持って羹(あつもの)と作(な)し
豉(し)を漉して以って汁と為す
萁(き)は釜の下に在りて然(も)え
豆は釜の中に在りて泣く
本は同根より生ずるに
相ひ煎ること何ぞ太(はなは)だ急なると
拙訳:
豆を煮てあつものを作り
つぶした豆を濾して汁にする。
豆がらは釜の下で燃え
豆は釜の中で泣く。
もとは同じ根から生まれたものなのに
なぜ煎られねばならないのか。
実話かどうかはともかくとして
無才の身は曹植の
即興でかような優れた詩を詠む才に
ひたすら憧れるばかりでございます。
お玄関脇で元気に
成長している雑草を眺め、
気分はふたたび和泉式部。
庭のまま ゆるゆる生ふる 夏草を
分けてばかりに 来む人もがな
庭中そのままに
勢いよく生い茂る夏草を
踏み分けんばかりに
訪ねてくれる人が
いればいいのに。
訪ねてくださるかたが
踏み分けんばかりに
伸びる前になんとかしないと。
お散歩の途中。
立ち止って
朝の風を胸いっぱいに吸って
ゆっくり吐いた。
したいことが脳内にあふれて
残された時間を
追っているように
思っていたけれど
むしろ時間に
追われていたのかもしれない。
光と風を愛で
日毎に色を増してゆく
木々の緑を愛でながら
ひとつひとつのものやことに
丁寧に向き合っていたい
とあらためて思った。
おはようございます。
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