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丹生谷真美のフィニッシングスクール

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2020年9月の2件の記事

2020年9月10日 (木)

九月十日

九月十日即事 李白

昨日登高罷み
今朝更に觴を挙ぐ
菊花何ぞ太だ苦しき
此の両重陽に遭う

拙訳:

昨日登高の宴は終わったのに
今朝も更に盃を挙げている。
菊の花には何とも気の毒なこと、
このように
二度目の重陽に出逢うとは。

左遷されちゃったし、
と勢いに任せて
朝からやけ酒の迎え酒で詩を一篇。
さすが李白大先生。
あっぱれです。

時代は下り、国は異なれど
菅原道真公が配流先の大宰府で
嘆きながら詩を詠じたのも
同じ九月十日でした。

九月十日

去年の今夜清涼に待す
秋思の詩篇獨り斷腸
恩賜の御衣は今此こに在り
捧持して毎日餘香を拝す

拙訳:

去年の今夜は清涼殿で
お傍近くお仕えしていたのに。
「秋思」という勅題で 
詩篇を詠んだこと、
ただ断腸の思いなり。
あの折賜った御衣は
今もここにある。
毎日捧げ持っては
残り香を拝するばかり。

こんな嘆き節まで
大和言葉のお歌ではなく
外国語の詩にできてしまうところが
この方の才能であり
弱点でもあったのでしょうか。

そんなこんなであっちもこっちも
思うに任せぬは人生と
思い知らされる今日、
九月十日でございます。

おはようございます。

2020年9月 1日 (火)

手紙

「秋思」 張籍

洛陽城裏秋風を見る
家書を作らんと欲して意万重
復た恐る怱怱にして説き尽くさざるを
行人発するに望んで又封を開く

拙訳

洛陽の城内に秋風を見る。
故郷に手紙を書こうとすると、
さまざまな思いが巡る。
急ぎ書いて
思いを言い尽くしていないのではと案じられ、
手紙を託す旅人が出発するに及んで、
また封を開いてしまった。

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